富士吉田市議会市議会議員横山勇志一般質問

 

公な意見でもあり、市政への質問です
一般質問録
≪第九回(2014年6月)横山勇志一般質問≫

 平成26年6月定例議会において一般質問をさせていただきます。
 今回私が質問することは、「除雪対策について」と「道路行政について」の2点を市長にお伺いしたいと思います。

除雪対策について1回目質問

 標題1、除雪対策について1回目の質問をいたします。

 皆さんの記憶にも新しい、本年2月の記録的な大雪は山梨県並びに関東圏各地にも深刻な災害をもたらしました。本市に目を転じてみましても、人的被害をはじめ市民の日常生活に大きな影響・支障がでてしまいました。そのような中で、私も近所の皆さんと一緒になって「いったいどこから手をつければ良いのかさえ分からないほど」の雪かきを来る日も来る日も行ったことを思い出します。そういった経験を通して見聞きした事実から、一議員として今回の除雪対策の検証と将来への備えとして質問をしたいと思います。
 まず本市の除雪状況について、私が近隣市町村住民から聞いた声で多かった事例をまず申しあげますと、「2月14日未明から160cmの積雪を記録した大雪について、富士吉田市の除雪対応は素晴らしかった」という声です。富士五湖地域の中核を担う本市は、大雪直後から本市住民はもとより、周辺市町村住民も不足物資を補うために本市道路を活用いたしました。その際、周辺市町村住民の多くは富士吉田市の除雪状況に触れ、本市の真剣な対応に感心したそうです。私はこのような発言に接し、市長号令のもと除雪にあたった本市の職員ならびに関連業者、および住民総出で雪かきをしていただいた全ての人たちに感謝を申し上げたいと思います。
 しかし一方で、記録的な大雪の一週間前に降った雪も80cm積り、これも大雪なのですが、その雪への対応には多くの苦情が寄せられたことも忘れてはいけません。そこで市長に質問いたします。本年2月の大雪の総括として、2月8日の大雪の市の対応とそれに続く2月14日の市の対応、さらには今後起こるかもしれない雪害への取り組みについて市長のご意見を伺いたいと思います。
 続きまして、除雪対策についてより具体的に質問を続けさせていただきます。
 本市の現在の除雪対応は、市道683路線のうち約半数の315路線160Kmです。この選定基準は4m以上の道路で、その道路の両端が公道に接続している路線となっており、これらに該当する道路の除雪は市への登録を行っている富士吉田建設安全協議会に所属するか所属しないかに分かれますが、通称土木業者53社のうち、重機を所有している41社が道路、重機を所有していない12社が歩道を担当しております。私は平常時の除雪対策に対してこの基準は一定の評価をするものの、今回の大雪に際して住民の意識が除雪への関心を強くした今、やはり残された路線への配慮と突発的な大雪に対する除雪対策が今以上に必要だと考えます。つまり、除雪認定道路以外の市道の生活道路や通学路などの道路もきめ細かい配慮が必要ではないかと思いますが市長の考えをお伺いいたします。
 今回の大雪の原因は「ブロッキング高気圧」の影響で、南岸低気圧が日本列島に近づいたことが原因だと言われています。私の単なる心象なのですが、CO2増加による地球環境の変化で今後も今回のような雪害が増えるのではないかと杞憂しており、「転ばぬ先の杖」として、私は本市の除雪対策の拡充を図るべきだと思いますが市長の考えを伺いたいと思います。
 また除雪された雪の排雪問題ですが、大雪の影響で雪捨て場となった市内の小中学校の校庭が実に5月まで利用できませんでした。本市としては緊急時の除雪対策と同時に、排雪場所の確保をどのように担保するのか、市内での確保はもとより、県施設などにも協力して頂くよう県に働きかけるべきだと思いますが市長の考えをお伺いいたします。
 以上で標題1、除雪対策について1回目の質問といたします。

《横山勇志議員 第1標題1回目の質問に対する答弁》

 横山勇志議員の除雪対策についての御質問にお答えいたします。
 本年2月8日の降雪につきましては、河口湖測候所において65cmを記録する大雪になり、市民生活に深刻な影響を及ぼしました。この降雪に対しましては、13日には除雪路線の除雪がほぼ完了し、稀に見る降雪量に対し、迅速な交通確保を行うことができたものと考えております。
 しかしながら、翌日14日から降り始めた雪は、富士吉田市民がかつて経験した事のない豪雪となり、都市機能が完全に麻痺しました。同日午前9時より通常の除雪を行いましたが、異常降雪の為、15日午前3時より、緊急輸送路の交通確保を図るため、急遽、幹線道路への集中除雪に切り替え、対応いたしました。
 市は、15日午前9時20分に富士吉田市災害対策本部を設置し、今後の指示系統の確認を行い、国道及び県道に繋がる道路である広域緊急道路を最優先に除雪すること、富士急行線の運休による帰宅困難者の情報を受け、コミュニティセンター及び地区会館を避難所として開設することなどの指示を出し、近隣に在住する職員を除雪に当たらせるなどの対応を図りました。
 加えて、市民の方からの問合せなどに迅速に対応するため、電話対応班を新設し、24時間体制で対応して参りました。
 市民の皆様からは、除雪依頼や交通状況などについて874件を数える電話があり、内容を検討した結果、市民の皆様が知りたい情報を、積極的にCATV富士五湖を通して伝えることが重要であると判断し、私をはじめ教育長及び担当部長などが直接出演し、映像を交えて1日7回放映し、現在の状況と今後の予定などについてお伝えいたしました。
 また、幹線道路の除雪を進めるとともに、共助の具体的な取り組みとして、富士吉田市自治会連絡協議会主催の「市民が一丸となった雪かき」を実施した結果、生活道路や通学路の交通環境が格段に改善することができました。
 今後の雪害への取り組みとしましては、本年2月の大雪災害対応に関する検証を実施しておりますので、その検証結果を踏まえ、除雪対応マニュアルの再検証及び初動体制の確立並びに市有の重機の配備などに関し、今後対応を図って参ります。
 除雪認定道路以外の市道の生活道路や通学路などにつきましては、除雪能力に限りがある為、市民の皆様の自助、共助により除雪していただくことになりますが、少しでも早く児童生徒の通学路を確保するため、小中学校に小型除雪機11台、防災備蓄倉庫周辺と近隣の公共施設の除雪のために5台の除雪機を新たに配備するなど、除雪能力の向上を図って参ります。
 次に、除雪対策の拡充についてでありますが、検証を実施し、今後の対応策について熟慮した結果、本年度におきましては、ホイルローダー3台、ミニホイルローダー3台の重機を新たに配備するなど、より有効で機動的な除雪体制の確保に努めて参ります。
 また、市民の皆様が優先して知りたい市内の除雪状況や交通状況等に関する情報につきましては、本年10月に本格導入を予定しております地上デジタル放送を活用したCATV富士五湖によるデータ放送を用い、リアルタイムな情報を発信して参ります。
 さらに、長野県信濃町からの大型ロータリー車による除雪支援は、非常に効果的であったことから、今年の冬までには同町と応援協定を締結するなど、除雪対策の拡充に努めて参ります。
 次に、排雪問題についてでありますが、記録的な大雪の中、できる限り早い段階で、交通確保をしたいとの考えから、北富士演習場への排雪を検討いたしましたが、演習場へのアクセス道路の交通状況が整っていなかったこと、また演習場への排雪のためには、手続きに時間を要することなどから、やむを得ず市内4つの小中学校のグラウンド等を排雪場として活用いたしました。
 しかしながら、グラウンド本来の目的である児童生徒等の利用に支障をきたすとともに、また、その復旧に多額の経費を要したことから、今後におきましては、市有地及び市有施設の利用を図ること、民間の遊休地の利用を図ること、さらには横山議員御発言のとおり、排雪場として利用が可能な県施設等の利用につきましても積極的に働きかけて参ります。
 以上、答弁といたします。

≪除雪対策について2回目質問≫

  標題1、除雪対策について2回目の質問をいたします。

市長答弁にあります様に、2月14日からの大雪は私たちに多くの教訓を残してくれました。そして、そのような状況下でも評価すべき市の対応が幾つかのあります。
まず最初に挙げられることは、県や周辺市町村より素早かった災害対策本部の設置がありました。また、市民からの24時間対応の問い合わせについては「夜間でも市にきちんと問い合わせができた」と評価も大変良かったようです。
次に、市民一丸となった除雪行動があり、除雪指定業者以外の他業種の業者に対して市長号令のもと要請を行い、除雪作業が実施できたことがあります。このことは私が過去の議会で再三発言していることで、2月14日の臨時協議会の席上でも、予報された積雪と窓の外に積もり始めた雪を見て「今回の雪は他業種の人たちにも除雪に参加してもらうべき」との私の発言に対して「他の組合は重機等が無いので厳しい」との返答がありましたが、結果は市長号令のもと整然と業種を超えて除雪作業は進みました。
 私は以上に挙げた事実が的確に行われた結果、2月14日以降の富士吉田市の除雪対策が評価されたのだと考えます。しかし、市民の生活を預かる私たち議員と執行者の皆様としては、今回の大雪を例に本市の雪対策は「積雪がどのくらいなら実施されるのか?」とか「毎回雪の度に他業種に参加してもらうのか?」とか「自分たちが生活している地域の除雪対策はどうなっているのか?」などの疑問や不安に答えなければなりません。2月14日の1週間前の大雪は、まさに「このことに対する不備から苦情が生まれた」のだと私は理解しており、市長答弁にあったように「除雪対応マニュアルの再検証及び初動体制の確立並びに市有の重機の配備など」が重要だと認識しています。
 そこでまず、除雪対応マニュアルの一環として、私は「除雪対策マップ」の作成を提案いたします。このマップの目的は積雪に応じた各地区の対策や対応、または通学路の状況ならびに道路除雪の優先順位や関係機関の連絡先、さらには除雪機等の配備状況などが行政、住民、除雪業者の各立場から一目で分かる様にしたもので、除雪対応マニュアルの作成時や除雪の運用時、さらには住民の不安解消の役に立つものになると考えます。このマップをもとに各自治会の除雪対応能力を判断し、各種除雪機等の適切な配備計画の指針に使えると同時に、積雪量に応じた各自治会の除雪対応の判断基準にも活用する等、その使い道は幅広いと考えています。さらにもう一言付け加えますと、「除雪対策マップ」のノウハウはそのまま富士山噴火を想定した「火山灰対策マップ」にもなり得ます。そこで市長に質問いたします。私の考える「除雪対策マップ」についての見解を市長にお伺いいたします。
 次に除雪認定道路以外の除雪と除雪機の拡充についてですが、市長答弁にありますように「防災備蓄倉庫周辺と近隣の公共施設に除雪機を配備」していただいたことは評価いたします。しかし、私は除雪認定道路以外の生活道路の除雪も大切だと切に感じていますが、そのことを実現するためには除雪機の数や除雪業者さんの人出がまだまだ足りません。そこで、「除雪対策マップ」を通して各自治会から挙ってくる要望に応じた機材等を計画配備し、地域のことを良くわかっている自治会に除雪認定道路以外の除雪の一部を担っていただくことで、市全体が有機的に連携して除雪にあたることが望ましいと考えます。また現在、各消防団2分団に順番で消防ポンプ車を市が1台ずつ2台配備されてきています。私は、それらと同様にタイヤシャベルや手押しの除雪機等を各自治会の要請や事情に応じて計画配備し、市民の共助で運用していただくことによって、本市にとっても行政の役割分担による負担軽減、それに伴うきめ細かい住民サービスに繋がると思いますが市長の考えを伺いたいと思います。
 また、2月14日の例の通り、緊急時には土木業者以外の重機所有者や他業種への除雪要請、さらには各自治会への協力要請などを積極的に行うべきだと考えますが、市長のご意見を伺いたいと思います。
 続きまして排雪についてですが、今回の大雪で排雪の問題点が明らかになった以上、市長答弁にありましたように、排雪場所の確保はもちろん、排雪場所までのアクセス道路の確保も同時に関係機関と進めていただき、その成果も「除雪対策マップ」に反映できると思いますが、市長の考えを伺いたいと思います。
 以上で標題1、除雪対策について2回目の質問といたします。

《横山勇志議員 第1標題2回目の質問に対する答弁》

 横山議員の2回目の御質問にお答えいたします。
 まず、除雪対策マップの作成についてでありますが、今回の大雪につきましては、先ほど答弁申し上げましたとおり、刻一刻と変化する状況を市民の皆様に的確にお知らせするため、防災無線による放送や市ホームページへのアップロード及びCATV富士五湖による放映を行い、併せて、災害対策本部において様々な問合せの対応を行ったことにより、市民の皆様との双方向による情報の伝達を図り、緊急時における市民の皆様の不安を払拭するよう努めて参りました。
 今回の検証を踏まえますと、市民の皆様への情報提供の重要性については、横山議員と認識を同じにするものであります。
 したがいまして、横山議員御提案の除雪対策マップの機能を、より効果的に実現する方法といたしまして、地上デジタル放送を活用したCATV富士五湖によるデータ放送を用いて除雪状況や交通状況を発信し、また除雪機の配備状況、平常時及び緊急時の除雪道路マップ並びに通学路の状況及びゴミの収集状況など市民の皆様が知りたい情報をリアルタイムに、また的確に発信して参ります。
 次に、除雪機等の各自治会への計画配備についてでありますが、先ほどの答弁におきまして、自治会連絡協議会主催の「市民が一丸となった雪かき」の効果について触れさせていただきましたが、この度の大雪を経験して、多くの皆様が自助、共助の必要性・重要性を痛感したものと認識しております。
 自治会への除雪機等の配備につきましては、共助の強化という点で、効果が期待できるものと考えておりますが、一方では自治会内における除雪箇所の優先順位の決定、除雪機の保管方法等の課題も生ずることが想定されますので、今後におきましては、自治会の皆様の御意見や本市の財政状況等を勘案する中で、検討して参りたいと考えております。
 次に、緊急時の土木業者以外の重機所有者や他業種への除雪要請等についてでありますが、横山議員御発言のとおり、緊急時には、関係機関に対して、積極的に除雪支援を要請し、また、市民の皆様及び各自治会に対しても、今回の「市民が一丸となった雪かき」のような、近隣住民が一致団結して行う共助としての活動について協力要請して参りたいと考えております。
 次に、排雪場所とアクセス道路の確保についてでありますが、排雪場所につきましては、市有地及び市有施設の利用並びに民間遊休地の利用及び県有施設の利用について検討し、排雪場所までのアクセス道路につきましては、迅速な除雪作業が実施できるよう道路管理者と協議をして参ります。
 以上、答弁といたします。

≪除雪対策について3回目質問≫

 標題1、除雪対策について3回目の質問をいたします。

 市長答弁を精査しましたが、1回目の答弁と何ら変わりがなく、私の意図する肝心な部分に全く触れて頂いていません。私の意思は「努めて参りたい」とか「検討して参りたい」ではないのです。もう半年もすればまた冬が来ます。また大雪になるかもしれません。除雪認定道路に面している地域では、市の支援で業者が重機で除雪をしますが、その他の除雪認定道路以外では近所総出で延々と雪かきを行うのです。私が問題にしたいのは、緊急時の除雪対策では無くて、2月8日に降った積雪でも、除雪認定道路以外の4mに満たない主要道路も市の除雪支援が必要になると私は考えております。そこで市長に質問いたします。市長は緊急時以外の50cm前後の積雪時にも、現在の除雪認定道路以外の4mに満たない主要道路に公助として、市はどのような手を差し伸べてくれるのでしょうか、市長の考えをお伺いいたします。
 さて、2月14日の大雪では確かに市長号令のもと細かく除雪認定道路以外も除雪されました。そして、2回の大雪の教訓から「積雪に応じたきめ細かい対策マニュアルが必要」だということは私も市長も気持ちは一緒です。そこで私は、対策マニュアルを策定する時の指針として、あるいはそれを周知させるための広報として「除雪対策マップ」は必須だと考えます。さらに付け加えますと、市長答弁の「緊急時の情報発信」も大切でしょうが、私は「ことが起こる前の情報発信」も大切だと考えます。その情報は平時から共有し「私が2回目の質問で提言したように市全体で除雪に参加する富士吉田モデル」を構築できると思いますが、市長の考えを再度伺いたいと思います。
 以上で標題1、除雪対策について3回目の質問といたします。

《横山勇志議員 第1標題3回目の質問に対する答弁》

 横山議員の3回目の御質問にお答えいたします。
 まず、除雪対策についてでありますが、除雪路線につきましては、市全体の道路網から、主要幹線道路、補助幹線道路、主要生活道路等を中心に、市民の皆様の利用状況等を勘案し、決定しておりますが、道路の整備や路線周辺の状況変化により、主要路線のみならず、市街地を中心に一部見直しが必要な路線につきましては、順次、除雪対象路線に加えて参ります。
 また、大雪の際には、除雪対象路線以外の市民生活に支障のある路線につきましても、適宜、除雪作業を実施して参ります。
 次に、平常時の情報発信についてでありますが、緊急時の情報発信といたしましては、地上デジタル放送を活用したCATV富士五湖によるデータ放送を用いて、緊急時における除雪状況や交通状況並びに通学路の状況及びゴミの収集状況などをリアルタイムに情報提供するとともに、平常時の情報発信におきましても、除雪機の配備状況及び除雪道路マップなど、市民の皆様が知りたい情報を的確に発信して参ります。
 以上、答弁といたします。

≪道路行政について1回目質問≫

 標題2、道路行政について1回目の質問をいたします。

 平成26年度は仮称新倉トンネルの供用開始が始まり、本市の道路の流れが変わるとともに国道138号の拡幅も本格的に動き出し、さらには中央高速道路富士吉田線のスマートインター設置も控えております。つまり、本市のグランドデザインは道路の変化とともに今後醸成されていくと言っても過言ではないと思います。更に付け加えますと、私は過去の一般質問でも触れた通り「富士山世界文化遺産にふさわしい環境と景観に配慮した街作り」を目指すとともに「道の駅エリアまたは博物館エリアの面としての充実ならびに当該地域と東富士五湖道路を繋ぐ接続道路が重要な鍵となる」と発言してきました。
 具体的には平成22年3月の定例議会一般質問にて「東富士五湖道路への接続道路となるインターチェンジ設置案」について、市長は「多額な費用を要することであり、本市単独で設置できるものではなく、また、現在本市北の玄関口になる中央高速道路富士吉田線のスマートインター設置を優先的に考えているのでご理解を賜りたい」と答弁されていると同時に「東富士五湖道路の山中湖・富士吉田インターチェンジ間に接続路を設置するという横山議員の御提案につきましては、本市の南の玄関口として、地域活性化、渋滞緩和等大きな効果が期待できることから、私も思いを同じくしているところであります」とも答弁されております。さらに時を下って、平成24年3月の定例議会一般質問において同種の質問には「ハード面の整備につきましては、国土交通省による地形的な検証もありますが、国道138号の拡幅整備に合わせ、その可能性を含めて検討するとともに、計画段階から国に対して要望して参りたいと考えております」と答弁されております。そこで過日、国交省主催の地元説明会が上宿会館でありました。そのような中で、私はこの問題について市長に進捗状況を伺うとともに再度質問を致します。国道138号の拡幅計画が進み、昨今同僚議員からも東富士五湖道路への接続インターチェンジの必要性を指摘されている現在において、市長は本案件についてどのような考えをお持ちなのかお伺いいたします。
 また、平成24年3月の定例議会一般質問の中で「道の駅周辺エリアと博物館エリアが国道138号の拡幅で分断されてしまい、面として利便性が悪くなるので当該エリア間を繋ぐ地下道の設置について」の質問に対し、市長は「国道138号の拡幅整備に合わせ、その可能性を含めて検討するとともに、計画段階から国に対して要望して参りたい」と答弁されています。こちらの要望も国に対してきちんと行ったのか合わせて市長にお伺いいたします。
 さらに、現在の国道138号を走行していて私がいつも疑問に思うことがあります。それは、市立病院への案内版もしくは標識が国道138号に無いということです。実際に周辺住民からも「市立病院の場所を尋ねられて答えに窮す」との声が寄せられている状況を踏まえ、私は私なりに国道138号と市立病院付近を実地検分してみました。その結果、なるほど、国道138号から市立病院への誘導路はどれも狭く複雑なため、案内板そのものが役に立たないと分かり、もっと根本的な問題が存在するのだと認識するに至りました。市立病院は本市のみならず、周辺市町村にとっても重要な拠点病院であります。私は国道138号の拡幅に伴い、市立病院へのアクセスの容易さもこの際、念頭に置くべきだと考えますが市長の考えをお伺いいたします。
 続きまして、新御坂トンネルの修復工事が本年5月26日より1ヶ月間の工期で始まりました。同トンネルは、本市と甲府方面を繋ぐ重要な施設であるということは言うまでもありませんが、安心・安全という面で1ヶ月に及ぶ全面通行止めによって不便をかけることは承知しております。さて当該トンネルの全面通行止めの代替案は、中央高速道路で料金を支払い甲府に行くか、若彦トンネルで芦川地区を通過して甲府に行くか、精進湖経由で甲府に行くか、旧道を超えて甲府に行くしかありません。そこで私は「今回の新御坂トンネル全面通行止めの影響がどうだったのか?」を市民にしっかり聞き取りし、今後の道路行政に生かす良い機会だと思います。市長の考えをお伺いいたします。
 続きまして、道路の防犯面から質問いたします。まず、私が平成23年6月定例議会一般質問にて行った「馬返しの防犯対策について」の質問で市長は「馬返しでの防犯対策につきましては、私といたしましても、防犯対策は非常に重要な問題であると認識しておりますので、早急に、山梨県、富士吉田警察署と連携、協議を進めて参ります」と答弁されています。その後の進捗はどうなったのか市長にお伺いいたします。
 また私も小学校に通う娘の親として、またPTAに携わっている者として、昨今の社会情勢を鑑みると「本市でも、いつ何時幼い児童が巻き込まれるような事件がおきるのか分からない」という思いが自然とわき起こってきます。私はせめて本市通学路には、防犯カメラの設置が最低限必須だと思います。具体的にどこに何カ所設置するとか、プライバシーの問題等もあるでしょうが、犯罪の抑止力・警察への協力などの観点から防犯カメラ設置を望む保護者の皆さんの声がありますが、市長のご意見をお伺いいたします。
 以上で標題2、道路行政について1回目の質問といたします。

《横山勇志議員 第2標題1回目の質問に対する答弁》

 道路行政についての御質問にお答えいたします。
 まず、東富士五湖道路へのスマートインターチェンジ設置に向けた取組みについてでありますが、当該地域につきましては、富士吉田市第5次総合計画及び都市計画マスタープランにおいて、さらなる利便性や安全性の促進と、富士山の眺望を生かした広域的な観光、交流等の機能を持つ、広域交流拠点としての利活用を促進していくこととしております。
 東富士五湖道路に、パーキングエリア、ハイウェイオアシスを加え、さらには、スマートインターチェンジを併設することにより、観光交流拠点であるリフレふじよしだ、国道138号及び市道東富士1号線への連結が可能となり、南の玄関口としての機能が向上するものと考えられます。
 これまで、御殿場市、小山町及び東富士五湖道路沿線市町村で構成する東名・中央連絡道路建設促進期成同盟において、東富士五湖道路の4車線化及びパーキングエリア等の設置について、国土交通省、山梨県、ネクスコ中日本に対し要望を行って参りました。これらの要望活動により現在、静岡県側の連絡道路整備が鋭意進められており、事業進捗に伴う東富士五湖道路へのパーキングエリア等の設置に向けて機運が高まっているものと考えております。
 今後におきましても、国土交通省が進めている「国道138号新屋拡幅」の事業進捗も勘案する中で、引き続き関係機関と連携を図りながら当該地域の利活用の促進について、積極的に働きかけを行って参ります。
 次に、道の駅周辺エリアと博物館エリアを繋ぐ地下道の整備についてでありますが、当該地区の対応につきましては、現在においても、当時発言した考え方でおります。現在は「国道138号新屋拡幅」の事業進捗に伴い、事業主体であります国土交通省と協議を進めておりますが、今後、これら協議を踏まえ、本市の考え方を集約し、国に要望して参ります。単にエリアを結ぶだけではなく、富士山の眺望を最大限生かしながら、各エリアへのアプローチができるように検討を重ねているところであります。
 次に、国道138号拡幅に伴う市立病院へのアクセスについてでありますが、国道138号拡幅につきましては、学識経験者、関係機関、地域代表者などの参加により、平成25年11月には「国道138号拡幅に伴う周辺地域まちづくり検討委員会・作業部会」が設立され、平成26年3月の検討委員会においては、国道138号に関わる地域住民の意見交換会の提言を受けております。
 また、この5月には検討委員会とは別に、国道138号沿線に関わる新屋地区、上宿地区の住民意見交換会を開催し、まちづくりに対する貴重な意見をいただいております。
 横山議員御発言のとおり、市立病院は、周辺市町村にとっても重要な拠点病院でありますので、検討委員会等からの提言や意見を尊重し、拡幅整備後は容易に市立病院へ誘導できる道路整備を行って参ります。
 次に、新御坂トンネル全面通行止めに対する影響についてでありますが、本市をはじめとする富士北麓地域と県都を結ぶ幹線道路であります国道137号新御坂トンネルにつきましては、昭和42年の供用開始以来47年が経過した現在の利用状況と、長寿命化計画を含む維持管理の手法について、重大な関心を持っております。
 特に今回の5月26日から6月30日までの36日間にわたる全面通行止めは、富士吉田市のみならず富士北麓地域周辺に多大なる影響を及ぼすものと予想しております。その一方で、中央自動車道笹子トンネルの天井板崩落事故を受け、天井板に対する不安を払拭するための工事の一日も早い完了を待ち望んでいることも事実であります。
 本市におきましては、現在「道路整備計画」に向けた策定方針を検討中でありますので、今回の新御坂トンネル通行止めの影響につきましても、関係機関をはじめとして、可能な限り情報収集を行う中で、道路整備計画に反映させて参りたいと考えております。
 次に、馬返しの防犯対策の進捗についてでありますが、現在、山梨県及び富士吉田警察署との連携を図る中で、関係機関にも御参加をいただき、春秋年2回、馬返しにおいて登山者に対する安全登山の啓発とともに防犯についての注意喚起を行っております。
 また、夏山シーズン中は、馬返しお休み処においても防犯についての声掛けを行っております。
 次に、通学路への防犯カメラの設置についてでありますが、防犯カメラの設置につきましては、横山議員御発言のとおり、犯罪の抑止効果があるとともに、犯罪発生時には容疑者の特定にも役立つなど、安全で安心して暮らせるまちの実現に大きな役割を果たすものであると認識しております。
 しかしながら、防犯カメラの設置は、その有用性とプライバシーの保護という人権との調和を図りながら慎重に進めていく必要があり、さらには、通学路への防犯カメラの設置となりますと、小学校、中学校等の通学路が市内一円、広範囲にわたっており、防犯カメラの設置場所の特定、設置数等の課題もあることから、先進地事例なども参考にしながら、警察署、学校関係者等と協議し、検討を重ねて参りたいと考えております。
 また、現在、防犯対策事業の一環として、青色防犯パトロール員2名により、月曜日から金曜日までの週5日間、午後2時から午後8時までの6時間体制により、通学路等を中心に巡回を行っておりますが、これに加え、軽自動車により、幅員の狭い道路の巡回をも実施する中で、犯罪の抑止等防犯体制の強化に努めて参ります。
 以上、答弁といたします。

≪道路行政について2回目質問≫

 標題2、道路行政について2回目の質問をいたします。

 市長答弁の通り、私は常々「東富士五湖道路の利便性を上げることは本市にとっても大変有意義である」と認識しております。よって、市長には今後も粘り強く国や県ならびに関係各機関に対して、東富士五湖道路とその周辺道路に対する利便性向上を働きかけるようお願いをいたします。また、道の駅周辺エリアならびに博物館エリアに関してですが、私は当該エリアを有機的な面として結びつけなければ、その魅力を生かしきれないと思い続けておりました。中でも市長答弁にあるように、「富士山の眺望を最大限生かしながら、各エリアへのアプローチができる」案は私も大変素晴らしいと思います。そこで、各エリアへのアプローチについて市長の中に具体的な構想があるのなら、更に詳細をお伺いいたしたいと思います。
 次に、国道138号の拡幅に伴う市立病院へのアクセスですが、私は具体的に国道138号と市立病院正面を繋ぐ新屋城山東線の整備・誘導がその利便性から最も適していると思いますが、市長のご意見を伺います。
 また私は、国道138号の拡幅に関連して周辺住民から様々な意見を聞いており、国道138号の周辺道路ではまだまだ整備しなければならない場所がいくつかあるとの認識を持っています。その中の具体例として、まず、上宿交差点から山の神に向かう市道一本松線の整備が挙げられます。この道路は現在でも利用率が高く、国道138号拡幅の起点でもあり、本町通りの延長ともなる重要な位置関係にあることから、当該道路の整備はその利便性が上がるものと思われます。また、別の交差点として、国道138号と昭和通りが交わる新屋交差点が挙げられ、「もし、新屋交差点から新屋城山東線に抜けるアクセス道路があれば今以上に便利になる」と考えている市民は多くいます。そこで市長に質問いたします。上宿交差点周辺の道路整備、ならびに、新屋交差点周辺の道路整備について市長の考えを伺いたいと思います。
 次に、新御坂トンネルについてですが、本年の大雪や過去の台風で経験したとおり、本市を含む富士五湖地方は簡単に陸の孤島になります。ひいては富士山の災害が発生した時の貴重なデータになると思われますので、十分な聞き取りのもと今後に活用して欲しいと思います。
 続きまして、道路ならびに通学路の防犯カメラ設置についてですが、私も先進地事例は大切な指針となると思いますから、その運用事例等のデータ収集ならびに職員の研修等を積極的に行って欲しいと思います。そして私は、子どもたちの安心・安全のためにその結果を議会に報告をしていただき、防犯対策に生かされるよう願っておりますが市長の考えを再度お伺いいたします。
 以上で標題2、道路行政について2回目の質問といたします。

《横山勇志議員 第2標題2回目の質問に対する答弁》

 横山議員の2回目の御質問にお答えいたします。
 まず、リフレ道の駅周辺エリアと博物館エリアを繋ぐハード面の整備についてでありますが、先ほど答弁申し上げましたとおり、国道138号の拡幅に伴う国土交通省との協議の中で、道の駅エリアと博物館エリアの高低差が最大約20メートルあり、エリアを繋ぐ地下道の整備は、利用者の利便性を考慮しても現実的ではないと考えております。そこで発想を転換して、このエリア大の利点であります富士山の眺望を最大限活かすことによって、アプローチそのものを観光の資源として整備できないか、地形的、技術的な検証を含め、現在検討しております。
 次に、国道138号の拡幅に伴う市立病院へのアクセスについてでありますが、先ほど御答弁申し上ましたとおり、本市のみならず、周辺市町村においても重要な拠点病院でありますので、横山議員の御意見も踏まえまして、各種提言や意見を尊重する中で、市立病院へアクセスし易い道路整備を行って参ります。
 国道138号拡幅に伴う周辺地域まちづくりにつきましては、現在、検討委員会や地域住民の意見交換会等で貴重な意見や提言を受けております。
 今後におきましては、皆様からいただいた貴重な意見や提言を尊重しながら、上宿交差点から市道諏訪内1号線につきましては、国道138号拡幅の進捗に合わせて整備方針の検討を重ねて参ります。
 さらに、新屋交差点から市道新屋城山東線へ接続につきましては、本年度は昭和通り線測量設計業務を進めており、道路整備の実現に向けて、最大限の努力をして参ります。
 いずれにいたしましても、事業主体であります国土交通省との協議を踏まえ、周辺の道路整備について検討して参ります。
 次に、通学路への防犯カメラの設置についてでありますが、子供たちの安心・安全を確保するため、防犯カメラの有用性が生かされている先進自治体のデータ収集や先進地研修等を実施する中で、検討を重ね、その結果について、議会に報告して参りたいと考えております。
 以上、答弁といたします。

 

 検討委員会も立ち上っておりますので、市長には答弁を反映して頂きたいと思います。
また、除雪についてはまだ議論の余地がありますので、引き続き委員会等で発言させていただきます。

以上、平成26年6月定例議会において一般質問を終わります。ありがとうございました。