富士吉田市議会市議会議員横山勇志一般質問

 

公な意見でもあり、市政への質問です
一般質問録
≪令和5年9月定例議会(2023年9月)横山勇志一般質問≫

ただ今より、令和5年9月定例市議会の一般質問を始めたいと思います。
今回は、第1標題「富士吉田市集客エリア道の駅周辺について」第2標題「除雪対策について」の2点を市長にお伺いします。

≪富士吉田市集客エリア道の駅周辺について1回目質問≫

それでは第1標題、富士吉田市集客エリア道の駅周辺について1回目の質問をいたします。
昨年の令和4年7月、東富士五湖道路に新たに「富士吉田忍野スマートインターチェンジ」が完成し供用開始されたことは記憶に新しい所であります。思い起こせば私が議員一期目の平成22年3月の定例市議会において「東富士五湖道路に接続道路(現在の富士吉田忍野スマートインターチェンジ)を設けて道の駅ならびに国道138号へとアクセスが可能になれば観光資源の有効活用と相まって本市にとってメリットは大きいはず」と発案してから十数年の月日が流れ、現在の当該地域は富士吉田集客地域へと大きく変貌を遂げました。これもひとえに市長をはじめ関係各所のご尽力と更なるアイディアを当該地域に投入し続けた努力が結実したものと心から感謝しております。
 私はかねてより「接続道路が完成した暁に当該地域は面として活用するとその利便性はますます向上する」と、折に触れて発言してきました。具体的には、平成24年3月、平成26年6月、の定例市議会における一般質問がそれらにあたりますが、その際の私の質問に対して市長は当該地域の利便性を認め、平成24年の答弁では「新東名高速と東富士五湖道路が直結され、まさに、これらと事業化の決定が間近にせまった国道138号並びにリフレふじよしだ等の集客エリアを直結することが、本市の観光振興、産業振興、地域活性化、防災用道路として、大きな期待が出来るものと考えております。」と答弁されました。
また平成26年の定例市議会において、面的整備の有効性をめぐる質疑の中で市長は「道の駅エリアと博物館エリアは高低差があり、エリアを繋ぐ地下道の整備は現実的ではないと考えております。そこで発想を転換して、このエリアの利点であります富士山の眺望を最大限活かすことによって、アプローチそのものを観光の資源として整備できないか、地形的、技術的な検証を含め、現在検討しております。」と答弁されました。
そして「富士吉田忍野スマートインターチェンジ」の供用開始が迫った令和2年9月の定例市議会の質疑では「(仮称)富士吉田南スマートインターチェンジからリフレふじよしだ及びふじさんミュージアム周辺を面として捉えた開発構想とその進捗状況についてでありますが、この地域は本市の玄関口でもあり、富士の自然をいかした広域的な観光、交流等の機能を持つ広域交流拠点としての利活用を促進するために様々な事業を展開しているところであります」と答弁され、続けて「リフレふじよしだについては、その中核をなす道の駅ふじよしだは、常に人気ランキングの上位にある一方で、開設から20年近くが経過しており、トイレの老朽化に伴う悪臭などの苦情も寄せられていることから、利用者サービス向上のため、トイレのリニューアルが課題となっておりました。また、スマートインターチェンジや国道138号拡幅事業、市道道の駅線の改良工事が完成すると、更なる利用客や交通量の増加が想定され、道の駅へのスムーズな出入口の確保も課題となり、これらの解決を行うとともに、来訪者がゆっくり休憩できるテラススペースの設置やレーダードームエリアを人道橋で結び、エリア全体として連携が取れる環境の整備を予定しており、この道の駅リニューアル事業に係る基本設計につきまして、本定例会に補正予算案を上程させていただいております。」と答弁されました。
 ところがその後、ウクライナ紛争による物流の混乱、原油高などに伴い建築資材等が高騰したため入札が不調になり契約が成立せず、事業そのものを執行停止にする旨の報告を受けております。
そこで市長に質問いたします。道の駅リニューアル事業が執行停止になった経緯を市民に分かりやすく説明していただきたいと思います。
事業を執行停止にした経緯をお伺いする反面、私は当該地域に年間200万人の人々が訪れている現状を考えると当該地域にふさわしい道の駅の建設をも視野に入れる等、思い切った施策の展開が必要だと考えますが市長の考えをお伺いいたします。
以上で第1標題、富士吉田市集客エリア道の駅周辺についての1回目の質問を終わります。

《横山勇志議員 第1標題1回目の質問に対する答弁》

 横山勇志議員の富士吉田市集客エリア道の駅周辺についての御質問にお答えします。
 まず、「道の駅富士吉田」リニューアルの事業予算が執行停止になった経緯についてでありますが、道の駅富士吉田は、平成15年4月に供用を開始して以来20年以上が経過しており、現在では関東を代表する道の駅として人気を博しております。しかし、近年では、経年劣化によるトイレの異臭などの苦情が多く寄せられるなど、施設の老朽化が課題となっておりました。
 本市では、この施設の老朽化から、令和2年度に行った基本設計におきましては、トイレ及び案内所の機能を向上させることに加えて、新たなスマートインターチェンジの開通により、市道道の駅線の交通量が大幅に増加することで、道の駅エリアと富士山レーダードーム館エリアを結ぶ導線の安全性が危惧されることから人道橋の設置を計画いたしました。また、令和3年度には実施設計を行い、トイレ、案内所の新設、道の駅のリニューアルに向けて、事業を進めており、これらの設計に費やした経費は、6,866万円余りとなります。
 その後、令和3年12月定例会において、実施設計に基づきリニューアルに係る予算として令和3年度及び昨年度の継続費として9億6千万円余りの補正予算を提案し、議決をいただきましたが、入札直前の昨年2月にロシア連邦によるウクライナへの侵攻が突如始まり、世界的な物流の混乱や建築資材等の著しい高騰など、大きな情勢の変動が起こりました。このため、昨年3月23日の入札が不調に終わり、その後も事業推進に向け、あらゆる模索を続けましたが、物価高騰収束の気配がない状況であること、また、建築資材の納期が滞っていることにより工期が見通せないことなどを総合的に勘案し、計上した予算が執行できないと判断いたしました。以上が道の駅リニューアルの事業予算が執行停止になった経緯でありまして、昨年6月議会において議員の皆様に報告させていただいたところであります。
 次に、活況を見せる道の駅の思い切った施策の展開についてでありますが、横山議員御発言のとおり、道の駅富士吉田は、昨年の来客者が年間221万人に上るなど、ここ数年、右肩上りの来客数を記録するほどの人気となっております。昨年は、ゼンリンの地方別道の駅チェックインランキングで、関東部門で第1位に輝くなど、様々な道の駅の調査でも上位となっております。新型コロナウイルス感染症対策による行動制限が緩和された本年は、更に多くの人が訪れており、本年4月から7月までの来客者や売上高は、前年比115パーセントの増加と過去最高を記録しております。
 このような状況を踏まえますと、売り場の拡充や施設の老朽化対策など様々な課題がありますが、この活況を工事による休業等によって逃してしまうわけにはいかないことから、営業を続けながら、早期に課題解決できるよう、このエリアにふさわしい道の駅富士吉田の再整備について、施策の展開を図ってまいります。
 以上、答弁といたします。
≪富士吉田市集客エリア道の駅周辺について2回目質問≫

 第1標題、富士吉田市集客エリア道の駅周辺について2回目の質問をいたします。
市長答弁で富士吉田市集客エリアを含む道の駅周辺エリアの改修事業が執行停止になった経緯は良くわかりましたし、市民の皆様にも理解していただけたと思います。
次に道の駅富士吉田についてですが、市長答弁にありますように当施設は本市にとって重要な集客エリアでもあり、なおかつ大切な広報エリアでもあります。従いまして、道の駅富士吉田の再整備は大変重要であると私も十分認識しております。
市長答弁にありましたように、売り場の拡充や施設の老朽化対策などの課題を解決し、加えて営業活動を続けながら早急に解決するためにはアイディアが必要だと考えます。
また、本市にとって重要な役割を担う富士吉田集客エリアに相応しい「道の駅富士吉田」を文字通り再整備するべきだと私は考えておりますが、市長の具体的な考えをお聞きしたいと思います。
また、富士吉田集客エリアを含む道の駅の現在の状況を鑑みると、駐車場問題は避けて通れないと思います。当該地域を訪れる多くの人たちが「面」として行動しやすいよう、また各エリアにアクセスしやすいよう、駐車場を整備することは大変重要だと私は考えます。しかも単に駐車場を整備するということではなく、例えばエリア内を安全に移動できるように考えられた駐輪施設や来訪者の待機場所、各種インフォメーションや公共交通機関のアクセスポイント、EV車専用充電スタンド、等々も総合的に練りこまれた駐車場施設の併設が望ましいと考えますが、市長の考えをお聞きしたいと思います。
以上で第1標題、富士吉田市集客エリア道の駅周辺についての2回目の質問を終わります。
《横山勇志議員 第1標題2回目の質問に対する答弁》

  横山議員の2回目の御質問にお答えいたします。
 先ほど答弁申し上げましたとおり、道の駅富士吉田は、昨年の来客数が年間221万人に上るなど、コロナ禍におきましても右肩上がりに増加するほどの人気を博しており、休日はもとより平日も満車となる状況が頻繁に見受けられます。令和4年度の年間売上げは過去最高を記録し、本年度におきましても過去最高額を更新する勢いであります。
 道の駅リニューアル事業予算が執行停止となっている間も、観光案内所や各種物品の手狭な売り場面積、トイレの老朽化、駐車場の不足、電気自動車等の充電スペース拡充など現在進行形で問題が顕在化している状況であります。現行の実施設計におきましては、主にトイレの改修や人道橋の設置などを行うこととなっており、売店スペース等の改修はその後の計画としていることから、こうした問題全てを解消できるものとはなっておりません。
 このような状況のなか、現行の実施設計により工事を進めた場合、おおよそ2年から3年の工事期間を要すると同時に、工事の影響により駐車台数は現状のおおむね半分となり、売り場面積も大きく減少することとなります。これらは、来客数の減少や客離れの原因となり、年間の売上げが10億円近くある好調な道の駅の業績に大きく影響を及ぼします。また、工事期間中の売上げの減少は、出店事業者や納品事業者の収入減の要因となるため、出店や納品を取りやめる事業者も出てくることが懸念され、現行の実施設計で工事を進めた場合には、売上げの減少にとどまらず、リニューアル工事完了後の営業におきましても、減少した売上げの回復が非常に困難となります。
 現在の道の駅エリアにおける来客数の増加は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和を考慮しても想定を上回っており、この活況をリニューアル工事により手放した場合には商機を逃す恐れがあります。
 このようなことから、私といたしましては、これらの状況を総合的に勘案し、また、従来の固定概念を取り払い、富士山アリーナを含めて、スクラップアンドビルドにより道の駅エリア全体を再構築すべきとの考えに至りました。そのなかで、現店舗の営業を継続しつつ、新店舗や駐車場の拡充、不足する附帯施設、横山議員御提案の駐車場施設などの課題を解消するため、今後、計画の大幅な見直しを進めるなかで、具体的な提案ができるよう検討を進めてまいります。
 そして、道の駅富士吉田の更なる飛躍につなげ、整備完了後は、全国に約1,200ある道の駅で、最も多くの皆様に選ばれる魅力ある道の駅にしてまいります。
 以上、答弁といたします。


≪除雪対策について1回目質問≫

 第2標題、除雪対策について1回目の質問をいたします。
思い起こせば2014年2月に記録的な大雪が降り、多くの市民が日常の生活に支障をきたし、家の前の道路や歩道の雪かきに追われました。しかし、そのような状況下でも近隣地域からは「富士吉田市の除雪対応は素晴らしかった」と一定の評価を得ています。
特に評価されるべきことは、災害時の司令塔となる災害対策本部が、県や周辺市町村より迅速に設置されたことであります。また、市民からの昼夜を問わない24時間対応の問い合わせについても「市はきちんと対応してくれた」と評価も大変良かったようです。その後の市民一丸となった除雪行動では、市長号令のもと除雪指定業者以外の他業種の業者に対しても要請を行い、除雪作業が実施できたことは、まさに市長のリーダーシップの賜物であります。
私は2014年6月の定例市議会にて「除雪対策について」の質問をいたしました。その中で市長は「除雪対策の拡充について、ホイルローダー3台、ミニホイルローダー3台の重機を新たに配備し、除雪認定道路以外の市道の生活道路や通学路などにつきましては、除雪能力に限りがある為、市民の皆様の自助、共助により除雪していただくことになりますが、少しでも早く児童生徒の通学路を確保するため、小中学校に小型除雪機11台、防災備蓄倉庫周辺と近隣の公共施設の除雪のために5台の除雪機を新たに配備するなど、除雪能力の向上を図って参ります」と答弁されております。
そこで、現在本市の除雪対策がどのようになっているのか詳しい状況を市長にお尋ねしたいと思います。
また、毎年除雪対策費として4千万円の予算が組まれておりますが、その算出根拠も併せてお尋ねいたします。
さらに、2014年6月の市長答弁では、「除雪認定道路以外の市道の生活道路や通学路などにつきましては、除雪能力に限りがある為、市民の皆様の自助、共助により除雪していただくことになりますが」という部分がありますが、除雪認定道路以外のいわゆる4m未満の生活道路についても除雪して欲しい旨の市民の声が多く私の元に寄せられています。ただ要望を精査してみると、4m未満の生活道路すべての道路で除雪をして欲しいという内容ではなく、除雪認定道路ではないが2mほどの市民生活において重要な道路、また沿線に除雪困難な高齢者や体の不自由な方々が居住する市道の除雪を行って欲しいというものでした。
こうした状況を改善するためには、当該道路付近で除雪機を保有している方、あるいは除雪協力業者以外で重機を保有している業者等にも積極的に除雪作業をしていただけるような制度の確立が必要ではないかと思いますが市長の考えをお伺いいたします。
以上で第2標題、除雪対策についての1回目の質問を終わります。 

《横山勇志議員 第2標題1回目の質問に対する答弁》

 除雪対策についての御質問にお答えいたします。
 まず、本市の除雪対策の現状についてでありますが、本年5月に土木業者や管工事業者へ除雪業務の受託確認のため、アンケート調査を行い、その集計結果を基に、現在、除雪路線に業者の割り付け作業を行っております。今後は、除雪に関する業者説明会を10月に開催する予定であり、今シーズンの除雪対応に向けて着実に準備を進めているところであります。また、昨年度の除雪路線数と距離は、車道321路線、約147キロメートル、歩道16路線、約31キロメートルとなっております。除雪委託業者は車道47社、歩道9社の合わせて56社あり、気象情報の確認を行うなかで10センチメートル以上の降雪が見込まれる場合には、全ての除雪受託業者へ事前に準備していただくよう連絡し、降雪状況に応じて、順次除雪作業をしていただくこととなっております。
 次に、除雪対策費の算出根拠についてでありますが、過去の実績を基に、1年間に20センチメートルの降雪が3回あることを想定し、車道、歩道とも降雪20センチメートルの距離単価に除雪路線延長を乗じた金額を予算計上しております。
 次に、除雪認定道路以外の市民生活において重要な道路における除雪についてでありますが、除雪認定道路以外の市道については、市民の皆様の自助、共助により除雪していただくことが基本となっております。しかし、昨今の超高齢社会の状況を踏まえると福祉的側面から公助が必要な市道があることも事実であるため、今後におきましては関係部署での路線の選定や財源の確保、新たな除雪協力業者の掘り起こしを進めるなかで、新たな制度の確立に向けて検討してまいります。
 以上、答弁といたします。

≪除雪対策について2回目質問≫

 第2標題、除雪対策について2回目の質問をいたします。
市長答弁を拝聴いたしまして、除雪対策についてかなり前向きに年々進化させていると感じました。平時には気にも留められることが無い問題ですが、市長の安心・安全に対する心遣いには感謝しております。
そこで、私も更なる提言をして本市の除雪対策を一歩進めたいと思います。
現在、本市で主に除雪作業にあたるのは除雪協力業者ということになっていますが、私は一般市民も積極的に除雪協力ができるような制度に広げたいと考えております。例えば、各自治会の申請で小型の除雪機を事前に貸し出し可能にするとか、各地域で除雪可能な重機を持っている人も気軽に除雪作業に加わることを可能にするとか、市が把握しきれないような各地域の事情や情報を住民自らが判断し、臨機応変な協力体制を促せられるような制度こそ、「本来の自助、共助の姿」ではないかと私は常々思っております。
 それらを実現するためには、更なる除雪機の補充や申請手続きの工夫等を含めた制度の構築が必要になると考えておりますが、市長の考えをお聞きしたいと思います。
以上で第2標題、除雪対策についての2回目の質問を終わります。 

《横山勇志議員 第2標題2回目の質問に対する答弁》

 横山議員の2回目の御質問にお答えいたします。
 除雪対策につきましては、かねてより、市民生活に直結する重要な課題の一つとして捉え、新たに除雪機を整備するなどして体制の強化を図ってまいりました。しかしながら、横山議員御発言のとおり、市道の除雪作業は、除雪協力業者に限られた体制となっているため、除雪能力には限界があります。そのため、御提言いただきました、一般市民も除雪協力ができるような体制づくりや、福祉的な側面から公助が必要な市道の除雪につきまして、先進事例や関係法令を確認するなかで、検討してまいります。
 以上、答弁といたします。


 富士山アリーナや駐車場等を含めた諸問題があると思いますが、本市にふさわしい「新」道の駅のリニューアル計画を進めていただきたいと思います。
 また、除雪対策につきましては先進事例や関係法令を確認しながら、是非前に進めていただきたいと思います。

これで私の一般質問を終わらせていただきます。